PAGE TOP
COLONNE

天然香料と合成香料、どう違う?香り選びがもっと楽しくなる基礎知識

2025.04.24
天然香料と合成香料、どう違う?香り選びがもっと楽しくなる基礎知識

私たちの暮らしや気持ちにそっと寄り添ってくれる存在である「香り」。エッセンシャルオイルや香水、ルームフレグランスなど日々の生活の中で香りに触れる機会は意外と多いですが、その香りが天然由来のものなのか人工的に作られたものなのかを意識したことはあるでしょうか? 本コラムでは「天然香料」と「合成香料」の違いやそれぞれの特性など基本的な事項をご紹介いたします。

まず知っておきたい、天然香料と合成香料の本質的な違い

天然香料と合成香料の違いを理解するうえでまず知っておきたいのはそれぞれの製造方法と香りの特性です。

エッセンシャルオイルをはじめとした天然香料は、花や果実、葉、樹皮、根などの植物や動物など天然の素材から採取したものを原料としており、水蒸気蒸留法や圧搾法、溶剤抽出法といった手法で香りを取り出します。自然由来のため原料の産地や収穫時期、天候によって香りが変わる繊細な香料と言えます。

一方、合成香料はパルプ工業の副産物から得られる化合物や石油を原料としたものと、天然素材を原料としたものがあります。天然香料とは異なり気象条件などで香りが変わることがないため品質のばらつきが小さく、大量生産しやすい点が特徴です。

天然香料の魅力は「奥行きと繊細さ」

天然香料は花やハーブ、果皮などから抽出した成分が複雑に絡み合うことで、深みと穏やかさを併せ持った香りを生み出します。

ローズのエッセンシャルオイルには300種類以上の成分が含まれているといわれており、ひと口に「ローズ」といってもその香りは産地や収穫時期によってわずかに異なります。このように微妙な香りの違いを楽しめるのは、まさに自然そのものを閉じ込めているからです。

香りがもたらす癒しの力

天然の香りにはリラックス効果や気分を向上させる効果があると考えられてきました。香りを嗅いだ時、香り分子が鼻の奥の嗅覚受容体を経て感情や記憶を司るとされる大脳辺縁系に届きます。
香りの情報は他の感覚と違い大脳新皮質を通らずに大脳辺縁系へ直接伝わるため、最も原始的かつ本能的な感覚といわれています。そのため、リラックス効果やストレス軽減効果、気分を向上させる効果などが得られやすいのです。

年によって香りが少しずつ異なるのも自然ならでは

天然香料に含まれる香気成分は、産地や気候、抽出方法などの影響を受けやすく、同じ植物から採れた香料であっても、年によって香りにわずかな違いが現れることがあります。
そうした繊細な変化は天然香料ならではの個性であり、毎年の香りの表情を感じ取るのも、ひとつの楽しみ方と言えるでしょう。

合成香料は香りの安定性が特徴

自然の気まぐれな変動を魅力とする天然香料に比べ、合成香料の魅力は同じ香りを楽しめる点にあります。
大量生産がしやすく、製品一つひとつの香りを均一に保ちやすいことから、石鹸やシャンプー、洗剤、柔軟剤、芳香剤など様々な日用品に取り入れられています。コストを抑えられる点や品質管理がしやすい点も大きなメリットです。

長く続く香りを求めるなら合成香料も選択肢に

長時間香りを部屋に漂わせたいときや、洗濯後の衣類に残る香りを楽しみたいときなどは、合成香料が重宝されます。
複数の分子を合成することで香料に揮発しにくい性質を持たせる技術や、合成香料を閉じ込めたマイクロカプセル技術など香りの持続性を高める手法も開発されています。

例えばマイクロカプセルを含んだ柔軟剤を使用すると繊維に付着したカプセルがこすれるたびに香りが放出され、洗濯後も香りが薄れにくく、長時間に渡って芳香を楽しむことができるのです。

香りの種類も豊富で楽しめる

合成香料は天然の希少な花や動物性原料を再現しやすいだけでなく、自然界にはないオリジナルの香りをつくり出せる点も魅力です。マリンノートやオゾンノートと呼ばれる水や空気をイメージした香りは、その代表例といえます。

香りの安全性は使い方次第で変わる

天然香料=安全、合成香料=危険、というイメージは必ずしも正しくありません。天然香料も合成香料も、使い方によって毒にも薬にもなり得るのです。
天然香料の場合、柑橘系のエッセンシャルオイルには光毒性をもつものがあり、皮膚に付着した状態で紫外線を浴びると皮膚トラブルを起こす場合があります。また、子宮収縮作用などがあり妊娠中は使用を控えた方がいいエッセンシャルオイルもあるため注意が必要です。

合成香料の場合、合成香料を閉じ込めたマイクロカプセルは分解されにくいため環境への負荷が懸念され、また、「香害」と呼ばれる健康被害が指摘される事例もあります。

適切な使用量や使用方法を守ることが大切

心地よく感じる香りの強さには個人差があるため、もっと香りを楽しみたいからといって香水を多めにつけたり、広範囲に香りが拡散するアロマディフューザーを狭い空間で使用したりすると、香りが強すぎると感じてしまう人もいます。
周囲の環境に配慮しつつ、自分だけでなく周りの人にとっても香りが心地よく感じられるような使い方を心がけることが大切です。

天然香料と合成香料のどちらを選ぶにしても、自分の体質や利用シーンを考慮に入れ適量を守ること、肌につけるのであればパッチテストを行うことなど正しい使用方法を意識することが大切です。

天然香料・合成香料を見分けるなら「ラベル」と「価格」に注目

香り選びの際には、パッケージのラベル表記や価格帯を見ると、天然香料なのか合成香料なのかをある程度推測することができます。「精油」や「エッセンシャルオイル」という表記があれば基本的に天然香料と考えられますが、「アロマオイル」や「ポプリオイル」のような名称は合成香料または調合香料を指す場合が多いようです。
なお、調合香料とは、天然香料や合成香料を組み合わせてつくられた香りのことを指します。両者の特長をバランスよく取り入れることで、目的に合わせた香りを作り出すことができます。

また、「天然成分100%」といった強調がある場合は天然香料の可能性が高い反面、成分表示が曖昧なブランドや製品は、合成香料を使用している可能性もあります。本当に天然成分にこだわっているブランドは、原料を明確に開示していることが多いため、成分表示の透明性も見極めのポイントになります。
天然香料か合成香料かを重視して香りを選びたい場合は、成分表示に加えて、ブランドや販売店の信頼性にも注目すると安心です。

安価なアロマオイルは合成香料を使用している可能性が高い

一般的に、ローズやジャスミンなどの花から得られるエッセンシャルオイルは採油率がとても低いため、量産しづらく値段が高くなる傾向があります。数百円で売られているようなアロマオイルは、天然成分の使用量がごく少なかったり、合成香料を主体にしていたりするケースが多いと考えられます。
柑橘系やティートゥリーなど採油しやすい植物のエッセンシャルオイルは比較的手頃な価格でも販売されていますが、あまりに価格が安いものは、原材料の内容や香料の割合が明確でない場合もあるため、購入時にはラベル表記をよく確認することが大切です。

天然香料にこだわりたい場合は安価なものは避け、「精油」や「エッセンシャルオイル」と明記されているものを選ぶとよいでしょう。

天然香料も合成香料も使い方次第で魅力が引き立つ

天然香料と合成香料それぞれにメリットとデメリットがあるため、一概にどちらが優れていると言い切ることはできません。利用シーンや自身の体質に合わせて上手に使い分けることが大切です。

たとえばリラックスしたい夜にはエッセンシャルオイルを使って自然で穏やかな香りを楽しみ、空間演出に香りを用いたい場合は香りの持続性が高い合成香料で作られたアロマオイルを選ぶなど、それぞれの香料の特性を活かせば香りの楽しみ方がより一層広がります。

香りとの付き合い方は人それぞれ

香りの好みは人それぞれで異なります。同じ香りでも体調や気分によって感じ方が変わることもあります。だからこそ、自分にとって心地よいと感じる香りを、適切な量で楽しむのが一番です。天然香料と合成香料、それぞれの特徴を理解したうえで、自分らしい香りの楽しみ方を見つけましょう 。

香りをもっと自由に楽しむ、新しい選択肢「ウォーターパフューム」

天然香料と合成香料それぞれの魅力や使い方を知ることで、香りとの付き合い方がぐっと広がります。合成香料を使ったアイテムでおすすめしたいのが「ウォーターパフューム」という水用のフレグランスです。

水やお湯に混ぜるだけで空間に香りが穏やかに広がるこのフレグランスは、利用シーンやその時の気分に合った香りを楽しみたい方にぴったりです。
特にKIKAOのウォーターフレグランスの場合は油分を含まないため、お風呂やプールなどで使っても浴槽や設備などがべたつく心配がなく、お掃除がラクなところも特徴の一つです。
新しい香りアイテムを試してみたいと考えている方は、次に選ぶ香りの選択肢の一つに加えてみてはいかがでしょうか。
KIKAOのウォーターフレグランスの製品については以下のページをご覧ください。
【KIKAOの製品ページへ】

KIKAO製品一覧

究極の癒しをお届けします

KIKAOは、プールやウェルネスエリアに適した、水やアルコールを含まない純粋なウォーターフレグランスを提供しています。

KIKAOコレクション

  • 製品画像
    ウォーターフレグランス/レザー&ムスク(CUIR & MUSC)

    洋ナシとシナモンの甘さとレザーとムスクの上品さが融合したレザー&ムスク(CUIR & MUSC)。

  • 製品画像
    ウォーターフレグランス/甘美な香り(DOUCEUR)

    コットンフラワーの純粋で軽やかなエッセンスを集めた繊細な香りのドゥスール(DOUCEUR)。

  • 製品画像
    ウォーターフレグランス/リラクシング・ラベンダー(LAVANDE DU SOLEIL)

    ラベンダーの清純さとホワイトムスクの穏やかな安らぎからインスパイアされたリラクシング・ラベンダー(LAVANDE DU SOLEIL)。

  • 製品画像
    ウォーターフレグランス/ローズ(LA ROSE)

    ローズの繊細さとグリーンティーの爽やかさ、そしてほのかなウッドの香りが調和したローズ(LA ROSE)。

  • 製品画像
    ウォーターフレグランス/優雅な香り(ÉLÉGANCE)

    シックで格調高い香りのÉLÉGANCE。フレッシュミントの爽やかなトップノートから始まり、サンダルウッドとシナモン、パチョリが深みを与えます。

  • 製品画像
    ウォーターフレグランス/オレンジブロッサム(FLEUR D’ORANGER)

    地中海の繊細な香りを再発見させてくれるオレンジブロッサム(FLEUR D'ORANGER)。

  • 製品画像
    ウォーターフレグランス/モノイ(FLEUR DE MONOÏ)

    トロピカルアイランドの穏やかな風を感じさせる、魅惑的な香りのモノイ(FLEUR DE MONOÏ)。

  • 製品画像
    ウォーターフレグランス/ココナッツ(NOIX DE COCO)

    エキゾチックな旅へと誘う豊かな香りのココナッツ(NOIX DE COCO)。

  • 製品画像
    ウォーターフレグランス/刺激的な香り(VOLUPTÉ)

    フランスのハイセンスさを感じさせる刺激的な香りのVOLUPTÉ。

  • 製品画像
    ウォーターフレグランス/チェリーブロッサム(FLEUR DE CERISIER)

    日本の桜の優雅さと甘さを感じさせる、上品な香りのチェリーブロッサム(FLEUR DE CERISIER)です。

お問い合わせ

カタログやお見積もりをご希望の方は、下記よりお問合せください。

お問い合わせ